はりきゅうマッサージ シーベルズ大磯 代表の渡邉航也です。
当院のはり治療の要の技術である整動鍼(せいどうしん)のセミナーに2日間参加してきました。
6月に参加してきた整動鍼のセミナ-は、ツボの位置を復習する内容。今回は整動鍼を実際に現場で使ってみて出てきた疑問を解決しましょう!という内容でした。
私もいくつか質問しましたが、今までに出てきたツボの違う作用を紹介して頂き、こんな使い方もあるのだと、ツボの新たな可能性を知り、興奮いたしました!あの患者さんにはこのツボを使いたい、この患者さんにはあのツボを使いたいと、頭の中がグルグルしておりました。
また、整動鍼の生みの親である栗原先生の治療の様子を見せて頂いたのはとても勉強になりました。デモンストレーションなのに、1時間で3名をバシッと治療してしまうのは圧巻でした!!素晴らしい技術を使いこなすには、実際にその技術を使っている時の全体的な雰囲気から真似ることが大切なのではと思っています。
そして、今回のセミナーでは、整動鍼の脅威を目の当たりにする出来事がありました。
セミナー2日目の朝です。いつも元気なT先生の気配が消えていました。昨日の夜に足首を捻挫をしてしまい、痛みと腫れでまともに歩けないとのことです。私が足の甲の痛みについて事前に質問をしていたのですが、その回答にちょうど良いと言うことで、栗原先生の即興の施術が始まりました。
足の甲の痛みに効果のあるツボと炎症を抑えるツボの2つを使いましたが、直後から歩けるようになりました。しかし、完全に体重を乗せると痛いとのこと。でも、それでもすごい効果。
そして、夕方になったら、何と何と片脚立ちしておりました!!
私も以前、ハムストリングの肉離れ(受傷1週間ぐらい)を整動鍼で治療して頂き、それから日に日に良くなっていくという体験をしました。
その時の様子はこちらをみてください。
太ももの肉離れがなかなか治らない方へ - はりきゅうルーム カポス
急性期と言うと、つい組織の損傷を考えてしまうのですが、よほどひどいのでなければ、ケガをした瞬間の衝撃で筋肉が縮こまり、筋肉の張力バランスが悪くなって、痛みがでるのだと思います。痛む場所とは違うところに、本当の原因であるコリができていて、しかもそのコリは出来立てほやほやだから、緩むのも早い。筋肉の張力バランスがとれたので、動きも良くなり、こんなにも早く改善したのだと思います。
その後、T先生から報告がありました。「その日の夜から内出血の色が出現しました。しかし、痛みと動きが悪くなることはなくドンドン良くなってきていました。 翌日には内出血を見せると普通に歩いてる事にとても驚かれて自分が治療した訳でもないのにドヤ顔になってました。」
やはり、組織は損傷していて、ある程度の出血をしていたということになります。それでも、鍼でこれだけの変化がみられたのですから、すごいですよね!!
そして、再現性が高いのが整動鍼の特徴です。同じセミナーに参加していた札幌の谷地先生から、足首の捻挫の治療報告がブログにアップされていましたので紹介します。
足首の捻挫と鍼治療(テーピング vs 整動鍼)- 札幌市の鍼灸院 快気堂鍼灸院白石
整動鍼のルーツである活法にも当然、足首の捻挫(急性期、慢性期)の技があります。
急性期の足首の捻挫の治療については活法を含めていくつか方法をもっていますが、整動鍼の手軽さとこれだけの効果を見せつけられると、鍼ができる環境であれば整動鍼がファーストチョイスになりそうです。