0.目次
1.アスリートの守り神
2.インディバとは
3.インディバアクティブの特長
4.インディバアクティブとの出会い
5.身体を温めることの重要性
6.マイルド加温療法
7.HSPと筋肉痛
8.こんな方にインディバアクティブをおすすめします
9.関連リンク
1.アスリートの守り神
世界のトップアスリートから「守り神」と称される治療があります。それが「インディバアクティブセラピー」です。特に、ヨーロッパにおけるスポーツ界においての実績はかなりあります。サッカー界では、バルセロナ、ACミラン、パリサンジェルマンといった一流のクラブが導入しております。サッカー好きの私としては、この事実がインディバを導入した理由の一つと言えます。
また、ヨーロッパでマッサー(マッサージをメインに選手のコンディショニングをサポートする人)として15年以上活躍されている中野喜文さんのお話を聞く機会がありましたが、自転車競技会では、インディバアクディブは選手からかなり評判が良いようで、マッサージだけよりもインディバアクティブと併用した施術の方が、リクエストが多いとのことでした。
他にも、プロテニスプレーヤのナダルが使用しています。 2014年1月23日発行のスポーツ専門誌「Marca」に、ラファ・ナダル選手が彼の手の負傷の回復のために インディバアクティブセラピー を受けていることが掲載されましたので紹介いたします。
【 インディバアクティブセラピー、全豪オープンでのラファ・ナダル選手の掌の負傷を早期回復 】
「スペインテニス連盟は、連盟の医師であり、ラファエル・ナダル選手の専属医師でもあるアンヘル・ルイス・コトロ氏、並びに理学療法士のフリアン・カサノバ氏をメルボルンへ派遣した。彼らと共に、今週木曜日にATPランキングナンバーワンのナダル選手の左手の早期回復を担うインディバアクティブという名の革新的な機器もメルボルンまで送られた。
ナダル選手は、掌の負傷の痛みがあり、グリゴール・ディミトロフ選手とは掌にテーピングを巻いたまま対戦した。事実、ディミトロフ選手との試合では、セットごとに包帯を換えて対戦し、恐らく残りのトーナメントもテーピングをしたままで戦うことになるだろう。
「皮膚の再生を助けるクリームを塗布しているが、同時に瘢痕形成(傷の修復)を促進するインディバアクティブを使用している」とコトロ氏は言う。高周波を発生するこの機器は、細胞の代謝を促進し、血管新生による酸素の供給、血流を高め、損傷部位とその周辺のリンパ管のドレナージュを促すことで、細胞の状態を改善する。」
日本には2008年に入ってきたまだまだ新しいスポーツセラピーです(最初は、テカールという名称でした)。しかし、既にサッカー界では、横浜マリノスやジュビロ磐田に導入されております。スポーツ系に強い治療院や接骨院での導入するケースが増えてきて、ラグビーのクラブチームや箱根駅伝常連校でも使われてきています。
その後、医療機器に認定されたことから、整形外科のドクターからも注目が高くなっていると聞いています。治療機器が決して安い値段ではないので、爆発的に増えるということはないかもしれませんが、日本のスポーツ界に徐々に広まっていくことが予想されます。
2.インディバとは
インディバアクティブを説明する前に、インディバについて解説しましょう。インディバとは、電気メスの発明者であるスペインの物理学者ホセ・カルベット氏により開発された、電磁波エネルギーによる「高周波温熱機器」です。電磁波エネルギーを利用することで、人体の各組織にジュール熱(生体熱)を発生させます。
電磁波と聞くと、身体に悪い影響を及ぼすのではないかと不安になる方もいるかもしれませんが、インディバによる電磁波は、周波数がかなり低く、安全と言われています。(電子レンジ:2,000MHz 携帯電話:900MHz インディバアクティブ:0.449MHz)。
日本では、インディバ以外にも高周波温熱機(ラジオ波、RFなど)と謳われている機器があるようですが、この安全な周波数を用いて、特殊回路(国際特許取得)を経由させることにより、ジュール熱を発生させることができる機器は、インディバだけと言えます。電磁波を扱うのは、電波法により厳しく管理されており、インディバは必ず設置許可をとって管理してます。
インディバは、身体の表面のみならず深部まで容量の多いエネルギーを透過させ、各組織に安全なレベルのジュール熱を容易に発生させることができます。生きた細胞にしか反応しませんので、身体の中にボルトが埋まっていても使うことができます(ペースメーカーは禁忌となっています)。
温泉浴やサウナをはじめとする温熱療法は、古代から存在しております。最近では、岩盤浴、ゲルマニウムなど多数存在していますが、これらの温熱療法に比べると、「インディバ」は、一線を画したものと言えます。
それらの温熱療法の熱源は身体の外部にありますので、外部からの温熱療法です。温泉に入ると「芯から温まった」と感じるのですが、外部からの熱は体の深部まで浸透することはありません。皮膚の毛細血管に吸収された熱は、血流によって運搬されるだけであり、わずか数10分で体外に放散されます。だからこそ人間は、100度近くある熱いサウナを楽しむことができるのです(もしそのまま体内に熱が浸透したら大変なことになります)。
それに比べ、「インディバ」の最も優れた特徴は、電磁波と特殊回路によって実現できる「深部加熱」にあります。体内に発生したジュール熱(生体熱)は、血流や細胞間を介して全身に広がっていくのです。
イメージ図
ですから、各組織に加熱された温度は2,3時間後にピークを迎えることになり、その後、徐々に対外に放出されていきます。冷え症のひどい方は、お風呂やサウナに入っても出たとたんに冷めてしまうようです。
ですので、インディバを受けた後に、しばらく温かさが続くという体験は、とても感動されます。実際にインディバをすると、一時的に体温を3~5℃、血流の少ない部位では、7℃まであげることも可能というデータがあります。
インディバ社提供資料
3.インディバアクティブの特長
このインディバ独自の温熱作用(深部加温)が、身体に良い影響を及ぼし、日本では特にエステティック(美容)の分野で先行して使われてきました。その後、ヨーロッパではスポーツ分野で使用されるようになり、独自の発展をしてきました。現在、これらの技術の総称が「インディバアクティブ」と言われています。インディバとの違いですが、
- 運動療法と併用します。クライアントは、術者の指示に従い、身体を動かします。(アクティブモーション)。
- 手技療法と併用します。従来のインディバでは、インディバでの施術が終わった後に、手技療法(オイルマッサージなど)を行うものが多いのですが、インディバアクティブでは、インディバをかけながらマッサージをしたり、また、術者の手を通してインディバの熱をクライアントに伝え、マッサージをするテクニック(ハンドレス)があります。
- 非熱作用の活用します。周波数はそのままに、温熱をいれない程度の微弱電流を流すことで、ATPの産生が大幅に増加し、損傷回復を早める効果が期待されています。これにより外傷の初期から、施術することが可能となっております。
- 機械が違います。インディバアクティブ用の機器は、医療認可を受けております。ですので、クリニックや治療院で、医療従事者の国家資格を持つもの、もしくはそれに準ずる資格をもったセラピストが使用しています。性能は、エステティック用と同じですが、画面に抵抗値や電流値が表示されるので、出力パワーの細かな調整が可能となっております。
まとめると、インディバアクティブは、深部加温効果、微弱電流刺激、独自のテクニックにより、スポーツ前後の故障の予防、疲労の早期回復、運動機能向上、疼痛の早期緩和、傷害の早期回復、リハビリテーションとして利用することができるのです。
より、具体例を挙げますと
- 打撲、捻挫、肉離れなどの急性外傷では、炎症を抑え、痛みの緩和が期待できる。
- 従来の治療に比べて、治癒期間の短縮が期待できる
- 筋肉の緊張がほぐれやすい
- 関節の可動域が広がりやすい
- 筋肉を早く温め、ウオーミングアップを効率よく行える
- 運動直後のクーリングダウン時にも使用できる
- 深部組織まで治療をすることができる(骨、靭帯、インナーマッスル)
- リラクゼーションにも最適(温かく気持ちが良い)
- 内臓の機能を調整することもできる
- 早期の疲労回復が期待できる
- 多くのスポーツ傷害に対応できる
- 鍼灸、マッサージ、整体など他の療法と併用できる
- 動きを伴った施術により、神経系への働きかけも期待できる
- 筋肉痛の予防、筋肉痛の軽減を期待できる
- 1日複数回、毎日施術をすることもできる。
1台の機械でこれら全てのことができてしまいます。スポーツ選手にとって、こんな有難い治療機器はないのではないでしょうか。スポーツ選手から「守り神」と言われる理由は、インディバアクティブの効果を知れば、「なるほど」と思うかもしれません。
4.インディバアクティブとの出会い
私(渡邉航也)が、インディバと初めて出会ったのが2003年です。当時は、美波院長が勤めていた治療院で受けさせてもらったのが最初です。体が温かくなって気持ちいい機械があるよ、と勧められました。お腹を施術してもらったのですが、確かに内臓まで温かくなったような気がして、気持ちが良くていつの間にか眠っていました。
しかし、当時はエステとして使われていたものであり、説明もきちんと受けていなかったので、何がスゴいのかよくわからずという感じでした。
2009年にインディバが導入されていた治療院の院長となったため、勉強のためにエステのディプロマ(資格)を取得しました。この時に初めて、理論を知り、面白そうな機械だなと思いました。
また、治療スタッフの練習台として、インディバを受ける機会が増えて、インディバの良さを実感することができました。 2010年に、インディバアクティブ(当時はテカールという名称でした)の研修を受けて、鍼灸治療やマッサージ整体治療と併用して使うようになりました。
今までの治療実績を簡単に紹介させていただきますと、 温熱療法に関しては、冷え症の治療にとても効果があると感じました。
私が長い間マッサージを担当していた方で、身体の調子は良くなってきたのですが、冷えがなかなか改善しませんでした。鍼灸治療は遠慮気味だったので、インディバを勧めてみました。
大変気に入ってくれたので、長期間に渡って施術を続けて下さったのですが、冷え症がかなり改善し、そして胃腸の調子も大変よくなりました。マッサージでなかなかほぐれなかったところも、インディバをしてからは、ほぐれるようになってきて、身体の動きも変わってきました。
また、インナーマッスルをほぐしたい場合、私は長い鍼を使って直接インナーマッスルまで届かせていましたが、この治療は刺激が強く、苦手な方がおりました。インディバアクティブの深部加温の特徴を生かして、鍼治療が苦手な方にご提案をしております。
他にも筋肉痛の予防や筋肉痛の疼痛緩和にも使用します。例えば、フルマラソンを走った翌日などに、身体がつらいから何とかしてくれ、という時に使います。私の実感としては、マッサージや鍼だけよりも、インディバアクティブを併用した方が、効果が高いようです。
逆に、今度フルマラソンを走るのでダメージを最小限に抑えたいという方にも有効です。
先日、東京マラソンを初めて走る(フルマラソンの経験は有り)70代の男性が、2日前に来院して、「脚が張っていて完走できるか不安だ」ということで、インディバアクティブセラピーを施しました。1か月後に「気持ち良く走ることができました。もう少しでサブ4でした。」とうれしい報告を頂きました。
本来なら、練習の段階で、インディバアクティブをした結果、どのような反応があるか確認をすることが大事です。この記事を読んだ方は、練習で必ず試してから、本番に臨んでいただきたいと思います。
急性期(捻挫や打撲)は、なかなか治療する機会はないのですが、60代の女性で階段から落ちて打撲をしてしまい歩くのがツラいという方がおりました。
2週間後に海外に行く予定で何とかしてほしいということで、インディバアクティブをすすめました。本来は医者に行くのでしょうが、この方は普段から私の治療を受けておられ、整形外科で治療しても無理だと思う、というので治療をしました(レントゲンだけ受けてもらい骨折がないことは確認しました)。結果、無事海外に行くことができました。
このよう実績を目にしてきたので、シーベルズ大磯でもぜひインディバアクティブを使いたと思い、2013年11月に導入しました
5.身体を温めることの重要性
そもそも、身体を温めるとなぜ健康にいいのでしょうか?様々な説明があると思うのですが、最近、一つのキーワードが注目されています。それが、「HSP」です。ヒートショックプロテインと言います。その名の通り、「熱」というショックを与えると増える「タンパク」なので、このように命名されたようです。
この「HSP」は、様々なストレスや病気で傷ついたタンパクを修復して、元気な細胞にしてくれます。人間の身体は、水を除けば、ほとんどが「タンパク」でできています。病気になるということは、このタンパクが壊れているからといっても言い過ぎではないでしょう。体を温めて、HSPを増やし、壊れたタンパクを修復することで、健康を取り戻すということです。
HSPといえば、愛知医科大学の伊藤要子先生(バンダナ先生!)が有名で、一般向けに本を執筆されており、私も勉強させていただいております。HSPはお風呂で増やすことができるそうです。
しかし、インディバアクティブの凄さは、何度も書いておりますが、「身体の奥から細胞レベルで温めることができる」という点です。インディバアクティブの様々な効果は、深部加温によりHSPがいたるところで大量に増えているからではないかと思います。
残念ながら、インディバによるHSPの出現データはありません。また、深部加温については、長年、大学で研究されているのですが、データをとるのが難しく、エビデンス(証拠)はありませんでした。しかし、検査機械の進歩により、ようやくエビデンスがとれそうだとインディバ社から報告がありました。今後の研究に期待したいと思います。
6.マイルド加温療法
伊藤先生はHSPを増加させる「マイルド加温療法」を推奨されています。マイルドと名付けたのは、細胞は43℃以上で死滅するので、その43℃より少し低い温度、すなわち43℃よりマイルドな温度で加温するからということです。インディバで温めるのであれば、マイルド【深部】加温療法と言っていいかもしれません。 深部加温療法は、様々な病気に効果があり、その有効性が期待されています
例えば 、
- メタボリックシンドローム
- シェーグレン症候群
- 口腔内感染症
- うつ病
- 不妊
- 精神的ストレス
- 筋肉痛の予防
- 冷え症
- アンチエイジング
- アルツハイマーの予防
- ロコモティブシンドローム
- 癌治療との併用
- 婦人科疾患
などなど。
インディバによるマイルド深部加温療法でも期待できそうです。私は「鍼灸師」ですから、鍼灸と併用することで、相乗効果が起こりそうな予感がしますし、実際によい結果がでています。今後も研究していきたいと思っています。
7.HSPと筋肉痛
以前、患者さん向けのニュースレターでHSPと筋肉痛についての記事を書きました。こちらでも紹介させていただきます。
「筋肉痛は、運動後数時間から1~2日後に痛みが生じて、1週間程度で自然に消滅するパターンが多いと思います。筋肉痛については、以前からいろいろな研究が行われており、多くの論文が発表されておりますが、マッサージ、ストレッチング、アイシングのいずれに関しても効果がないという結果がほとんどです(効果を感じている人もいるのですが、エビデンスとしてはありません)。
そして、筋肉痛を顕著に軽減させるような「特効薬」的な薬品も食品も、いまだに見つかっていないのが現状です。ほっとけば治るということなのですが、しかしつらい筋肉痛は少しでも早くおさらばしたいですよね。私もフルマラソンを走った後の筋肉痛を経験しているのでよくわかります。
しかし、筋肉痛を和らげる方法として、最近にわかに注目を集めている方法があります。それは「筋肉を温める」ことです。それも運動の直前ではなく、運動の前日に温めるのです。筋肉を温めることがなぜ、筋肉痛や筋損傷の軽減や予防に役立つと考えられるようになったのでしょうか?その鍵は、先ほど紹介した「ヒートショックプロテイン(HSP)」という物質にあります。
熱ショックタンパク質は、生理的ストレッサーによってその発現が高まるタンパク質です。発見されたときに、熱に対する反応が非常に高く出ていたため熱ショックタンパク質と呼ばれましたが、身体運動や活性酸素などによっても発現が高まるとされています。また、タンパク質の凝固を防いだり筋損傷を和らげたりと、広範囲にわたる適応を示しています。
ある実験の結果、非常にきつい運動する2,3日前に筋温を上げておくことによって筋力、関節可動域、筋肉痛に関しては明らかに抑制されることが分かりました。筋温を上げておくことによって、HSPが出現し、運動による筋損傷の刺激が減弱されたという可能性が考えられます。
もしこれを応用するならば、例えば試合やトレーニングの2、3日前に42度くらいの熱いお風呂に、ゆっくりと汗が吹き出るくらいまで入って筋肉を温めておくことによって、筋損傷や筋肉痛がいくぶん軽減できる可能性があります。
プロの選手には身体を壊したときに温泉に行って療養する人がいるように、温めることのメリットをアスリートは経験的に知っていて、昔からそれをやってきています。筋肉を温めるということは、筋肉にとってそれなりにプラスの効果があることが、経験的には分かっていたのですが、HSPの発見によって、科学的に説明できるようになりました。
シーベルズ大磯では、筋肉を温める方法として「インディバアクティブ」を使用します。インディバは、筋肉の深部に熱を発生させますので、お風呂やサウナで温めるよりもHSPの発現がより期待できます。運動前後にインディバで筋肉を温めてみてはいかがでしょうか?翌日以降のつらい筋肉痛が楽になると思いますよ。こういった効果が実感できるからこそ、ハードな運動をするアスリートから絶大な信頼が置かれているのだと思います。」
8.こんな方にインディバアクティブをおすすめします
インディバアクティブ セラピーには、多くの可能性が秘めています。シーベルズ大磯では、特に以下のような方々にお勧めしております。
- メタボや糖尿病予備軍)を解消したい方
- 妊娠を望んでいる方
- トップアスリートの方(激しいトレーニングをされる方)
- 更年期を迎える女性
- 冷え症の方(温活)
- 婦人科疾患でお悩みの方
- アンチエイジングを希望される方
- 骨折、打撲、捻挫を早く治したい方
- ストレスが多い方
- 頑固なコリ、痛みがある方
- 男性用フェイシャルトリートメントに興味ある方
神奈川県西部では、インディバを導入されているサロン、エステ、治療院はありますが、最新のインディバアクティブ用の機器を導入して、インディバアクティブ セラピーを実践してい施設は、まだ数軒しかありません。ぜひ一度、インディバアクティブ セラピーをお試しくださいませ。
9.関連リンク
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