顎関節症(あごの痛み)

0.目次

1.はじめに
2.無意識の噛みしめ
3.そしゃく筋と頭痛
4.予防と一般的な治療
5.肩こりとの関係
6.シーベルズ大磯の治療方法

1.はじめに

 緊張をしているかどうかは、顔を見るとわかります。表情筋が緊張しているからです。表情筋以外にも色々な筋肉が緊張しますが、その最もたるものがあごの筋肉です。

あごの筋肉は、ものを噛むときに使うので「そしゃく筋」と呼ばれます。そしゃく筋は、表層と深層に4種類あります。分かり易いのは、耳の穴の前に頬骨のすぐ下にあるそしゃく筋です。押してみますと、コリや痛みがある場合は、あごの筋肉が疲れている証拠です。

あごは複雑な動きをしていますので、どこかの筋肉が凝って固くなっていると顎の動きが悪くなります。顎には半月円板という軟骨があるのですが、それがすり減ります。次第に、口が開きづらい、口を開けるときに音がする・痛みがある、下あごが左右どちらかにずれている、などの症状があらわれます。これが顎関節症です。  

2.無意識の噛みしめ

 世の中には、本当はこう言いたいのに言えないということがよくあります。「奥歯にものが挟まったような言い方」しかできない時に、私たちは無意識のうちに奥歯の奥にあるあごの関節を緊張させます。また、我慢することを「歯を食いしばる」という表現をつかいますが、これもあごの関節に負担をかける行為です。

 歯を食いしばるのは、何も重いものを持ったときだけでなく、寝ている時やパソコン作業をしている時にもみられます。歯ぎしりの音は「ガリガリ」とものすごい音がしますよね。歯が欠けてしまうのではないかと心配してしまうほどです。無意識だからこそ、あそこまで強く噛み締めることができるのだと思います。

 また、パソコン作業についても、あるテレビ番組で実験していたのですが、無意識に歯をくいしばっていることが分かりました。最近は、とくに若年者にこの顎関節症が増えているようです。明確な理由は分かっていませんが、小さいころから堅い物を食べる機会が少なくなっているので、あごが昔の人よりも弱くなっている事やストレスによる緊張で、無意識のかみ締めをしているのではないかと思います。

3.そしゃく筋と頭痛

 噛む筋肉には、頭にもあります。耳の上に指を置いてかみ締めると、筋肉が動くのが分かると思います。やはりかみ続けると側頭部の筋肉が緊張し、頭痛の原因となります。

 片頭痛の症状は、側頭部の片側(時に両側)が、ズキンズキンと脈打つような強い痛み(拍動性頭痛)にがあり、はっきりとした原因は特定されていません。しかし、片頭痛持ちと思っていた人が、実は側頭部の筋肉が緊張したのが原因ということも多々あります。何十年も悩まされた頭痛が、側頭部の筋肉に鍼をするだけで痛みがとれてしまうことは珍しくありません。

4.予防と一般的な治療

 顎関節症の症状が強い場合は、まず口腔外科や歯科医に相談することをお勧めします。歯を削って噛み合わせを修正したり、マウスピースを作るなどの治療になると思います。これでうまくいけばラッキーです。

 軽度の症状の場合ですが、片側だけで噛むことや手をあごにあてて休むなどの癖がある方が多いので修正します。

また、パソコン作業が必須の世の中ですから、職場が許される環境であるなら、ガムを噛みながらパソコン作業をすると良いですよ、と提案しています。野球選手がガムを噛んでリラックスしているのと同じです。ガムを噛んで唾液をたくさん出すことは食べ物の消化吸収にとってはいいことなので、一石二鳥です。

5.肩こりとの関係

 肩こりの治療をしていて効果が長続きしない方が時々います。そういう時は、顎関節症を疑います。カルテには既往歴を書いていただくのですが、書き忘れてしまう方も多いのです。確認してみると、多くの方が顎関節症の治療中や治療経験はあるがうまく治っていないのです。顎を先に治療してから肩こりの治療をすると、効果が高くなることがあります。

6.シーベルズ大磯の治療方法

 顎関節の治療は、現代医学でもやっかいなようで、よくご相談をいただきます。インディバアクティブか鍼治療+マッサージ(筋膜リリース)になりますが、基本方針はそしゃく筋を緩めることです。単純な治療ですが、実にスッキリと治ることがあります。インディバアクティブは、深部まで熱が届きますので、奥にあるそしゃく筋を緩めることができるのです。鍼もそしゃく筋に直接入れていきます。

鍼灸(はりきゅう)の効果について

0.鍼灸(はりきゅう)の効果について

1.はじめに
2.鍼灸(はりきゅう)の適応疾患
3.鍼灸(はりきゅう)は、何で効果があるの?
4.はりきゅうマッサージ シーベルズ大磯ができること
5.治療院は、お寿司屋さん!?
6.最後に

1.はじめに

 「鍼灸(はりきゅう)って、何に効果があるのですか?」と、よく質問されるのですが、私は「どんな症状にでも一定の効果がある」と回答しています。しかし、鍼灸治療をしたのだけれど、効果があまり感じられなかったという方もいらっしゃるかと思います。実際にそういった声を聞きます。

その時は「効果が出なかったのは、先生の技術や得意分野の問題が大きく、鍼灸がダメ、ということではないと思います」と説明しております。私の場合は、1回の治療ごとに効果を感じるように施術はしておりますが、それでも3~5回施術して効果が感じられなかった場合、今後治療を続けるかどうかは患者さんと相談します。

その時も「これは鍼灸が悪いのではなく、私の治療方法が合わなかった。だから、鍼灸治療は効果がないと思わないで欲しい」とお話します。なるべくこういった状況にならないように頑張っておりますが、やはり、私の守備範囲外の難しい患者さんはいらっしゃいます。

また、同様の質問で「鍼灸(はりきゅう)って、合う合わないってあるんですか?」というのもあります。私は基本的に「ない」と思っていますが、やはり流派の違いで刺激の量の違い等がありますから、そのように感じられることもあると思います。

 私は、痛みの治療に関しては、やや刺激ある治療方法を選択することが多いのですが、どうしても「合う」「合わない」が出てしまいます。効果があると分かっているので、ちょっと我慢して私の治療を続けている人もいるし、「この刺激がたまらく良い。効果がありそう。他にはない。」と言って、喜んで治療を受けている人もいます。

ですから、先ほどと似たような回答になりますが、「合わないと感じたのは、先生の技術や得意分野の問題が大きく、だから鍼灸が合わない、ということではないと思います」とお話します。

 鍼灸治療が初めての方だと、例えば、痛みに弱く注射が苦手だから鍼は無理とか、先端恐怖症だから鍼は絶対ダメだと言う方もおられますが、ものすごい細い鍼を皮膚表面に数ミリ入れて、ほぼ無痛で治療されている先生も多いですし、「まったく鍼を刺さない」という技を使って治療をされている先生もいらっしゃいます。私はできませんが。こういった治療法でしたら、多分大丈夫と思います。

また、金属アレルギーだからダメだと思っている方もいるかもしれませんが、アレルギーは皮膚に持続的に接触しているとでることが多く、鍼の場合は接触面が非常に小さいので、問題ないことが多いです。鍼はステレンス製を使用することが多いですが、「銀」「金」を使う先生もいらっしゃいます。

 鍼灸治療の経験がある方で合わないと思ってしまう理由には、1~2回の治療であまり効果を感じず、効果が出る前にあきらめてしまったのかも知れないし、治療後の生活習慣があまりよろしくなかった、ということもあるかもしれません。しかし、それは患者さんが悪いのではなく、治療する側が、治療計画や治療後の注意点をきちんと説明していない(説明したが伝わっていないことも)ということに問題があると想います。

2.鍼灸(はりきゅう)の適応疾患

 では、鍼灸はどんな病気・疾患に効くのでしょうか?公的なエビデンス(証拠)などはあるのでしょうか? 日本では、一般的には腰痛、肩こり、膝痛などの痛み(整形外科系疾患)に対して鍼灸を受けることが多いので、痛みに鍼が効くというのは、ご存知の方も多いと思います。

 しかしそれだけではありません。NIH(アメリカ国立衛生研究所)やWHO(世界保健機構)が、一定の範囲で鍼治療の有効性があると発表しております。WHOでは鍼灸治療を受療するのが望ましい疾患として、以下のものを挙げています。これについては、鍼灸関連のHPで記載されていることが多いので、目にしたことがあるかもしれませんが、一部を載せておきます。

★消化器疾患:胃痛、胃弱、胃酸過多、下痢、便秘

神経疾患:不安神経症、うつ病、不眠症、自律神経失調症、片頭痛、パーキンソン病、脳血管障害後遺症

★眼・耳・鼻・咽頭疾患:白内障、中耳炎、耳鳴り、歯肉炎、歯痛

★生殖・泌尿器系疾患:膀胱炎、尿道炎、性機能障害、尿閉、腎炎、前立腺肥大、陰萎

★婦人科系疾患:月経前症候群(PMS)、不妊症、生理痛、月経不順

★呼吸器系疾患:気管支炎、喘息、風邪および予防、扁桃炎

★その他:禁煙、薬物中毒、更年期障害、術後痛、逆子、血圧、外傷の後遺症、免疫システムの調整、ストレスの緩和

 私が所有している鍼灸の本で、これは中国の訳書なのですが、様々な疾患の治療方法が掲載されています。当然ある程度の効果が認められているものしか掲載されていません。いくつか挙げてみましょう。

★消化器系:胃下垂、潰瘍性大腸炎、慢性胃炎

★神経疾患:三叉神経痛、顔面神経麻痺、ALS、むずむず脚症候群、坐骨神経痛、仮性球麻痺

★眼・耳・鼻・咽頭疾患:緑内障、副鼻腔炎、眼筋無力症、メニエル病、慢性鼻炎、網膜色素変性症

★生殖・泌尿器系疾患:前立腺炎、尿路結石、精液減少症、機能性射精不全(遅漏)

★婦人科疾患:妊娠悪阻、習慣性流産、子宮下垂、子宮筋腫、慢性骨盤内炎症性疾患

★呼吸循環器系疾患:冠状動脈疾患、不整脈、高血圧

★その他:甲状腺機能亢進症、糖尿病、多発性硬化症、帯状疱疹、関節リウマチ、痛風、慢性ウイルス肝炎

 適応の幅広さに驚かれた方もいるかと思います。今後、日本版NIHも設立されるとの話もあるようなので、鍼灸の効果をもっともっと研究して欲しいと思います。

3.鍼灸(はりきゅう)は、何で効果があるの?

 鍼灸の有効性が分かり、そのメカニズムを解明しようと、世界中で研究をされているのですが、残念ながら、その詳細は明らかにされていません。鍼の鎮痛効果については、広く知れ割っているところですが、最近になって医科学的なメカニズムが少し分かってきたので、簡単に紹介します。

 鍼で刺激をすると、脳の中でモルヒネのような役割をもった物質が放出されていることが分かりました。この物質が痛みを抑えます。また脳に伝わる神経経路(脊髄)で痛みを反射的にブロックします。これは、体の一部をどこかにぶつけた時に、その部分をさすると痛みが和らぐのと同じようなものだと考えていただければよいです。脳から、そして脊髄からの痛み抑制のダブルブロックで痛みを緩和するので、鍼は痛みに大変効果があるのです。

 また、血行性の問題もあります。通常、痛みがあると、交感神経系は過剰に緊張し、末梢の血管を強く収縮させます。同時に、運動神経系も興奮させますので、筋肉は硬くなり、血管を圧迫して、血行を悪化させます。そうなると、発痛物質が一層留まり、さらに痛みを増強させることになります。これが、いわゆる「痛みの悪循環」と呼ばれる現象です。

 鍼は、この悪循環を断ち切ります。すなわち鍼の刺激により、筋肉が緩み、血行を促進させ、発痛物質を老廃物として流すことができます。

 痛みは、切ったとかぶつけたとか、明らかに痛みの原因が分かるような急性の痛みについては、説明ができるのですが、多くの方々が困っていて、病院にいってもなかなか解決しない、重だるいような不快感がある慢性痛は、詳細なメカニズムがまだ解明されていません。このメカニズムが分かってくれば、鍼の鎮痛効果もさらに説明できるかもしれません。

 最近、そのような痛みは筋肉(筋膜)が原因と言われるようになりました。私も同じように考えをもち、筋肉を(筋膜)を治療することで、成果を上げています。

 また、自律神経が支配する胃、腸、膀胱などの内臓や血圧に対する作用や、免疫系や内分泌系(ホルモン)への効果についても、研究されています。今後、素晴らしい研究結果が報告されることを期待しています。

4.はりきゅうマッサージ シーベルズ大磯ができること

 シーベルズ大磯では、先にあげた疾患は全て治療できるのかと言われると、「NO」です。では、鍼灸師は先ほどに挙げたような疾患を治せるのか、といえば簡単にはいきません。ある疾患に対して、このツボとこのツボを使って、こういった刺激をどれくらい続けて、これくらいの頻度で治療すれば、一定の効果があります、といったマニュアルはあります。ですので、治療方法は分かります。

 しかし、ここが鍼灸治療の難しいところで、マニュアル通りに鍼治療をしたからといって、残念ながら同じような効果がでるとは限らないのです。もちろん、再現性の高いものもあります。

 オールマイティに対応できるのが鍼灸の売りではあるのですが、最近は、西洋医学のように専門分野に特化して、それを売りにしている治療院がたくさん出来ました。検索するとたくさんの治療院がヒットするかと思います。
腰痛専門、肩こり専門、痛み専門、不妊専門、難病専門、女性専門などなど。こういった治療院が増えているということは、需要があるのだと思います。専門を謳っている方が、患者さんにとっては安心感があるのかもしれませんね。

 シーベルズ大磯では、鍼治療に関しては、「痛み」や「漠然とした不快感(自律神経系)」の治療経験が多いので、得意分野となっています。日本では、鎮痛に対する期待が大きいですから、自然とそのような患者さんが集まってきます。しかし、最初は痛みの治療をしていて、それが良くなってくると、実は耳鳴りがあって鍼灸で何とかならないかとか、親戚が難病なのだがどうか、といった相談を受けることが多々あります。

 経験のない疾患でも、治療方法と効果については分かりますから、そのことは患者さんにきちんとお伝えして、それで「ぜい治療をお願いします」と言っていただけるのであれば、治療を開始します。ただし、経験したことのない病気だと治療の予測がつきません。例えば腰痛だと、あと何回くらいしたら良くなりそうだとか、もし、治療後に痛みが強くなったとしても、それがどうして起こったのかが経験で分かるので冷静に対応できます。しかし、治療経験がない病気だと、治療しながら経過を観察していくしかありません。

 まずは3~10回の治療で、変化がでるか様子をみます。治療効果が見られれば、継続治療する価値があるし、効果がまったく見られなければ、そのまま続けても改善していく可能性は少なくなります。その場合は、残念ながら他の治療法を検討していただくことになります。そういう治療スタイルで長年やってきて、少しずつ治療できる分野を広げているといったところです。

5.治療院は、お寿司屋さん!?

 考えてみると、鍼灸治療院はイメージ的には、お寿司屋と似ているかもしれません。

 まず、お寿司屋さん(回転すしではない)って入りづらいですよね。鍼灸院も同様です。だから、最初は紹介で行ったり、誰かに連れられてくる人が多いです。しかし、最近ではシーベル大磯もそうですが、インターネット経由の来院も多いです。インターネットを活用しているお寿司屋さんも、多くなっているかもしれませんね。

 また、治療院の料金は、広告や看板に載せてはいけないという法律があるので、パンフレットを手に入れたり、電話で直接聞いたり、インターネットで調べてたりしないと分かりません。お寿司屋さんも値段が分かりずらいお店が結構あって、入るのに勇気がいる場合があります。 さらにいえば、料金が少し高いのも同じです。

 私は保険診療は行わず、自由診療のみで今まで治療をしてきました。時々、保険診療や格安マッサージ店と料金を比較され、高いといわれることがあります。私からすると、そこと比べないでよ、と言いたいところですが、一部の患者さんからすると同じように見えてしまうこともあるのかもしれません。患者さんからすれば、高い料金を払っているので、期待度もかなり高いです。しかし、料金は、満足度に対する評価だと思っていますから、料金以上の満足度を得てもらうために日々努力をしています。お寿司屋さんも、回転すし屋と比べられることもあるかと思いますが、「同じにするな!」と思い、頑張っておられるのだろうと想像します。

 寿司って簡単そうに見えますが、美味しい寿司を握ろうとすれば、何年もの修業が必要です。味には色んな要素が絡みます。もちろん料理人の腕はもちろんのこと、食材の選び方や、調味料・調理器具の違いもそうですし、お店の雰囲気でも味が変わると思います。他にも、治療家(板前)との会話も変わるかもしれません。静かに寿司を食べたい人もいれば、詳しく説明してくれるのを好む人もいるし、場合によっては叱られながら寿司を食べることを楽しみにしている人もいます。

 お寿司の味を施術の効果と言い換えていいと思います。治療方法(調理方法)を知っているからといって、同じような効果(味)が出せません。鍼灸は医術であり技術ですから、修業・鍛錬が必要ですし、経験が必要です。誰が治療するかで、効果は大きく異なります。それは、鍼の技術はもちろんのこと、診察やカウンセリング技術、治療家の雰囲気や言葉遣い、治療院の雰囲気など多くの要素が含まれきます。もちろん、治療家の体調も整えておかなければなりませんから、日々の養生も大切です。これは鍼灸治療に限らず、マッサージでも同じです。
  
 以前、ミシュランで三ツ星をとったお寿司屋さんの映像を見ましたが、大いに刺激を受けました。私も治療家としてのプロ魂に燃やし続けていきたいと思っております。

6.最後に

 鍼灸の効果はまだ科学的に証明はできていませんが、昔からあらゆる疾患に効果を出してきましたし、その効果を実感した多くの人たち(でも全人口からするとまだまだ少数)に支持されてきた医術です。ですから、何かお体にトラブルを抱えたときに、初めから鍼灸(はりきゅう)治療を選択肢から外されてしまうのは、我々、鍼灸師にも問題があると想いますが、非常にもったいと思うのです。

 この記事を読んで、「鍼灸治療を受けたが、良い思いをしなかった」方々には、貴方が受けた治療だけが鍼灸の全てでないことを知っていただけたと思うので、もう一度どこかの新しい鍼灸治療院にいってみようかなと思っていただければ嬉しいです。また、鍼灸が初めての方も興味を持っていただければ幸いです。

指圧のこだわり

0.目次

1.はじめに

2.指圧とは

3.横向きのこどわり

4.癒しビジネス

5.予防医学と指圧

1.はじめに

 私は「指圧師」です。

 指圧は、日本で生まれた手技療法の一種で、100年以上の歴史をもち、医療(正確には医療類似行為)として厚生労働省で認められています。指圧を行うには、医師や看護師と同じように一定の期間定められた学校で学び、国家試験を受け合格しなければなりません。国家資格の正式名称は、「あんまマッサージ指圧師」です。「あんま」「マッサージ」「指圧」は、それぞれ発祥が異なり、方法(技)も違います。しかし、似ている部分もあるため、3つが合わさって1つの資格となっています。

 一般的に、手で押したり揉んだりさすったりする行為は、「マッサージ」と呼ばれています。ですので、私は、指圧を行っている時でも、皆様とお話しするときには、分かりやすさを優先して、「マッサージ」という言葉をつかっています。しかし、「指圧する」ことには強いこだわりをもっています。

シーベルズ大磯でのメニューは「指圧整体マッサージ」にしています。私の手技療法のベースである「指圧」と、整体(碓井流活法)を組み合わせて施術していることと、皆様がイメージしやすい「マッサージ」という言葉を組みあわせました。「指圧」が名前の一番最初にあるのは偶然なのですが、少し考えてみると、「指圧」のこだわり無意識に出てしまったのかもしれません。

 最初に勤めた治療院の先代の院長は、私は直接お会いしたことはありませんが、指圧を創設した浪越徳治郎先生の孫弟子で、浪越先生にも指圧をされたことがあり、お褒めの言葉をいただいたことがあるそうです。治療院には、浪越先生の色紙が飾られていました。私の年代で、浪越徳治郎先生といえば、「天才・たけしの元気が出るテレビ!」での「ジェット浪越」がすぐにイメージが湧きますが、まさか自分が浪越徳治郎先生のDNAを継ぐことになるとは夢にも思いませんでした。ちなみに、共演していたエンペラー吉田というお爺さんがよく言っていた「えらくなくとも正しく生きる」という言葉は、なぜか少年だった私の心に響き、今でも座右の銘の一つになっております。

その治療院を辞めた後、「キッツ鍼灸治療院 金沢文庫店」の院長として4年間施術をしてきて、「先生のマッサージは他とは違う」「痛いけどすごくすっきりする」「効果が長持ちする」などのお言葉を頂くことができました。まだまだ修行の身で恥ずかしい限りですが、大変嬉しく思っております。それは、やはり伝統ある治療院で指圧を勉強してきて、「圧(あつ)」のこだわりが人一倍あったからなのかなと思っています。

2.指圧とは

 では、指圧とはなんぞやと言いますと、指圧は読んで字のごとく、指の圧(手の平や肘なども使う)をツボや痛む場所や血流循環の悪い場所に及ぼすことです。術者の経験や勘、西洋医学的な筋肉・骨・神経の分布などの理論に基づき、患者の状態に応じて、「圧」を繰り返し患部に施します。

  どうも「指圧」というと古いイメージがあることと、温泉場の癒しで一時的な効果しかない、というイメージが強いですが、実際はそれだけにはとどまりません。適切に施術することで、全身の関節の運動を正常に戻し、呼吸をゆっくりとした腹式呼吸にさせ、自律神経などの神経全般のバランスを整えます。また、習慣的な身体の運動と偏った反復運動による身体のゆがみを正常化かせ、人間本来備わっている自然治癒力を最大限に高めることができます。

 指圧は【力】ではなく、【技】です。指圧している姿を見ると簡単に圧しているように見えるので、誰にでも出来ると思われるのですが、実際に他人に30分ほどやってみればわかると思いますが、大変難しいものです(そして指圧を行う人はヘトヘトに疲れます)。

 圧す場所、圧す方向、指の当て方、力の入れ加減などがあり、これがうまく決まらないと、指圧独特のジワーとした気持ち良さは得られませんし、コリがなかなかほぐれてきません。指圧は強く押せばよいという訳ではありませんが、コリが深部にあればそれなりの刺激が必要です。しかし、基本を無視して、力技でコリをほぐそうとすると、患者には不快感を与え、いわゆる揉み返しを誘発させてしまいます。

 また、自分自身も指や手首を痛めたり、腰痛を起こしたりしてしまいます。他にも技術的なことで言うと、圧した指を体からどう離すかとか、親指以外の指の意識をどうするか、圧を効果的に与えるための姿勢をどうするか、などなどポイントはたくさんあります。

 最近、40の手習いで武道を始めたのですが、今まで以上に姿勢の大切さを痛感しております。姿勢が変わるだけで力の伝わり方がこんなにも違うのかと実感しております。施術にも大いに生かせそうです。それまでも、姿勢に関しては、自分なりに工夫しておりましたが、意識の仕方を今少し変えています。

 また、現在勉強中のファシャワーク(筋膜リリース)という手技療法では、今までとは違った「圧す」という感覚を得ています。指圧の3原則は「垂直圧・持続圧・漸増漸減」と言われています。要は、皮膚に対して垂直に(垂直圧)、ゆっくりと圧します(漸増)。コリに届いたら、そこでしばらく留まり(持続圧)、そしてゆっくりと指を離します(漸減)。

 しかし、ファシャワーク(筋膜リリース)での一部の方法では、持続圧をくわえたまま、角度を変えたり、方向を変えたり、ずらすように引っ張ったり、また患者(クライアント)さんに動いてもらったりします。これはこれで、大変気持ち良く、またほぐれる感じがあります。ファシャワーク(筋膜リリース)では、これを「リリース」されたと表現します。こういった技術も少しずつ取り入れています。

今後ますます自分の「圧」が進化していく予感がしております。

3.横向きのこだわり

 マッサージを受けるときの姿勢は、うつ伏せと仰向けで行うことが多いと思いますが、シーベルズ大磯では、横向きの姿勢をとっていただくことが多いです。うつ伏せと仰向けの方が、施術しやすいと思われがちですが、実際には横向きだと重要ポイント・ツボ(特に上半身(首、肩、腕、背中、胸))の施術を網羅できる上に、患者(クライアント)さんの姿勢にも無理がないため、施術の治癒率が倍増します。

 患者(クライアント)さんにとっては、横向きの姿勢は非常に楽でリラックスできるのです。ずーっとうつぶせのままマッサージされるのって、かなりきつくありませんか?また、妊婦さんや年配者にとっても横向きは理想的な姿勢といえます。特に年配者では骨が弱っている方が多いので、うつぶせで上から圧されると、骨折のリスクを考え強い圧を加えられません。しかし、横向きだと圧を逃がすことができるので、ツボやコリに安全で効果的に適度な刺激を加えることができるのです。

 その代わり、施術者の技術が求められます。横向きのマッサージは難しいです。学校でも一応習いますが、そんなに時間はとりません。患者(クライアント)さんにとっては、 横向きは大変リラックスできます。初めて施術を受ける時に、うつ伏せでいきなりガツガツとマッサージされるとなんか緊張しませんか?私は、横向きにすることで、お話しやすくなるので、初めの5~10分は色々とお話をすることで、患者(クライアント)さんと信頼関係を深めながら、状態を把握するようにしております。

 先ほど、横向きだと、特に上半身の施術で隅々までコリをほぐせると書きましたが、「肩こり」でお悩みの方でマッサージにいってもなかなか効果が感じられない、または効果が持続しないという方は、シーベルズ大磯の横向き指圧整体マッサージをぜひ受けてみて下さい。何か違いを感じていただけるのではないかと思っております。

4.癒しビジネス

 街のいたるところに「整体」「ほぐし」「ボディバランス」「骨盤調整」などの看板が目立ちます。マッサージのような行為をしていても、治療目的と言わなければ、ひとつの商売として厚生労働省も、見て見ぬふりをしています。「あんま」「マッサージ」「指圧」という言葉を使わなければ、誰でも、何の許可もなく、マッサージ的なお店を開くことができます。こういう場合は、何かしらの民間資格を取得しているケースが多いです。

 逆に、国家資格を持っていると様々な制約が課せられませす。例えば、広告の制限です。私たちは、保健所の管轄になるわけですが、厳しい広告の規制があります。簡単に言うと、治療院名、場所(地図)、電話番号、診療時間くらいしか広告に書くことができません。メニュー、金額、治療方法、期待される効果などを書いてはいけないのです。民間資格の方たちは、そういった規制はないので、結構派手に広告がうてるのです。今の段階では、インターネットには、広告制限がないことになっているので、そちらでアピールするしかありません。私も少しでも多くの人にはりきゅうマッサージの良さを知ってもらいたいと思い、自力でこのようなホームページを作成しています。

 そういった現実があり、大手会社がビジネスチャンスと「手の商売」に進出しています。素人に短期間の講習と接客マニュアルを持たせ、洒落た空間を提供すればそれでビジネスが成立です。これは世界的な傾向のようです。世界中の人が、半健康症候群(病名はつかないが、なんだか調子が悪い。代表的なのがひどい肩こり!)に陥っている現実があります。慢性疲労からくる倦怠感を訴える人が増え、肉体的にも精神的にも不健康な人があふれかえっているのです。その本能的な警告が、癒しビジネスをコンビニと同じ気軽さで取り入れられる風潮を生んだのでしょう。一時しのぎとはいえ値段も手ごろ、肌に直接伝わる安らぎと予防医学的な側面を求める人で繁盛するわけです。

 国家資格を持つ先生たちは、このような人たちを「無資格者」と呼び、警告を与えています。しかし、癒しビジネスは今後もっと拡大していくでしょう。実は私はこういった流れは決して悪いことではないと思います。一時的でも心身が楽になるならこれは大変よいことだと思うからです。ただし、癒すことに対して真摯に取り組んでいるお店・スタッフであることが、大前提なのです。そうでない人たちも多いということですが・・・

 しかし、問題なのは、過大に広告して、あたかも医療行為に見せかけて商売をしている人たちが多いということです。私はいわゆる無資格者でも素晴らしい施術をされている方を知っていて、教えを請うたこともありますが、そんなすごい人は一握りの方だけです。

 「整体」「カイロ」「骨盤調整」などは、いかにも治療のような印象を与えており、実際にそのように認識されているます。実際に、治療目的では整体に行き、慰安目的だと指圧やマッサージに行くという人が多いのです。私はこういった現実を知り、がっかりすると同時に、「あんまマッサージ指圧師」が国家資格ということに甘えていたのではないかと思います。

 しかし、実態を知った上で、ぜひ施術を受けていただいきたいものです。私は国家資格を持っている人がすごいと思っている訳ではありません。先ほど申したとおり、国家資格がなくてもすごい技術をもち、知識も豊富で患者さんから大きな信頼を得ている施術者はいます。そんな方から比べると、指圧師はもっともっと勉強するべきだとも思っています。

  指圧師は、3年間の教育を受け国家試験に通った治療のプロです。リラクゼーションだけの目的なら、その手の施設にお任せしていいと思いますが、私はリラクゼーション目的でこられる方にも、常に少しでも良くなって帰ってもらいたい、ということを念頭においています。治療はリラクゼーションの延長にあると考えるからです。

 だから、ちょっと肩が凝っているから軽く揉んでほしいという方にでも、「気持ちよかった!」はもちろんのこと、期待以上の効果が出るように施術しています。そこから本格的な治療に入っていく方も多々おります。私は、国家資格を有した治療師(指圧師)になったからには、指圧の分野においては指圧道を謙虚にあゆみ、その奥深さを認識して、頭を下げつつ、かつ心の奥のプライドを大切にして技を研鑽していきたいと思っています。

5.予防医学と指圧

 予防医学は21世紀の課題といえるでしょう。人間は常に100%の健康が本当に必要なのでしょうか?私たちは健康、健康とビクビクしすぎるように思います。健康の定義は各人がお持ちだと思いますが、私は睡眠を十分にとり、心地よく起きられ、疲労が次の日に残らず、毎日が気持ちよく送れればよいと思っています。バイオリズムに合わせて毎日を送り、からだのセンサーを鈍らせないように気をつけています。

 身体の調子はいつも一定ではありません。体力が低下したり変調をきたして、健康度が50%になり、痛みや症状が出てきた場合には、すみやかに体を休めたり、指圧などで回復させるのが大事です。人間は本来なら、人生を全うして死ぬようにできているのです。寿命がくるまで健やかに、という願いをかなえるための手助けをするのが指圧の役目です。患者さんの幸福な人生をフォローするために指圧はあると思っています。

 定期的に指圧で身体のメンテナンスをしてみませんか?体が楽になる喜びを感じてください。

2015年12月15日 | カテゴリー :

インディバアクティブ

0.目次

 

1.アスリートの守り神
2.インディバとは
3.インディバアクティブの特長
4.インディバアクティブとの出会い
5.身体を温めることの重要性
6.マイルド加温療法
7.HSPと筋肉痛
8.こんな方にインディバアクティブをおすすめします
9.関連リンク

 

1.アスリートの守り神

 
世界のトップアスリートから「守り神」と称される治療があります。それが「インディバアクティブセラピー」です。特に、ヨーロッパにおけるスポーツ界においての実績はかなりあります。サッカー界では、バルセロナ、ACミラン、パリサンジェルマンといった一流のクラブが導入しております。サッカー好きの私としては、この事実がインディバを導入した理由の一つと言えます。
 
 
 
また、ヨーロッパでマッサー(マッサージをメインに選手のコンディショニングをサポートする人)として15年以上活躍されている中野喜文さんのお話を聞く機会がありましたが、自転車競技会では、インディバアクディブは選手からかなり評判が良いようで、マッサージだけよりもインディバアクティブと併用した施術の方が、リクエストが多いとのことでした。
 
 
他にも、プロテニスプレーヤのナダルが使用しています。 2014年1月23日発行のスポーツ専門誌「Marca」に、ラファ・ナダル選手が彼の手の負傷の回復のために インディバアクティブセラピー を受けていることが掲載されましたので紹介いたします。
 
 
 
【 インディバアクティブセラピー、全豪オープンでのラファ・ナダル選手の掌の負傷を早期回復 】
 
 「スペインテニス連盟は、連盟の医師であり、ラファエル・ナダル選手の専属医師でもあるアンヘル・ルイス・コトロ氏、並びに理学療法士のフリアン・カサノバ氏をメルボルンへ派遣した。彼らと共に、今週木曜日にATPランキングナンバーワンのナダル選手の左手の早期回復を担うインディバアクティブという名の革新的な機器もメルボルンまで送られた。
 
 
 
ナダル選手は、掌の負傷の痛みがあり、グリゴール・ディミトロフ選手とは掌にテーピングを巻いたまま対戦した。事実、ディミトロフ選手との試合では、セットごとに包帯を換えて対戦し、恐らく残りのトーナメントもテーピングをしたままで戦うことになるだろう。
 
 
 
「皮膚の再生を助けるクリームを塗布しているが、同時に瘢痕形成(傷の修復)を促進するインディバアクティブを使用している」とコトロ氏は言う。高周波を発生するこの機器は、細胞の代謝を促進し、血管新生による酸素の供給、血流を高め、損傷部位とその周辺のリンパ管のドレナージュを促すことで、細胞の状態を改善する。」
 
 
 
日本には2008年に入ってきたまだまだ新しいスポーツセラピーです(最初は、テカールという名称でした)。しかし、既にサッカー界では、横浜マリノスやジュビロ磐田に導入されております。スポーツ系に強い治療院や接骨院での導入するケースが増えてきて、ラグビーのクラブチームや箱根駅伝常連校でも使われてきています。
 
 
 
その後、医療機器に認定されたことから、整形外科のドクターからも注目が高くなっていると聞いています。治療機器が決して安い値段ではないので、爆発的に増えるということはないかもしれませんが、日本のスポーツ界に徐々に広まっていくことが予想されます。
 

インディバアクティブの紹介動画です。

 
 

2.インディバとは

 
インディバアクティブを説明する前に、インディバについて解説しましょう。インディバとは、電気メスの発明者であるスペインの物理学者ホセ・カルベット氏により開発された、電磁波エネルギーによる「高周波温熱機器」です。電磁波エネルギーを利用することで、人体の各組織にジュール熱(生体熱)を発生させます。
 
 
 
電磁波と聞くと、身体に悪い影響を及ぼすのではないかと不安になる方もいるかもしれませんが、インディバによる電磁波は、周波数がかなり低く、安全と言われています。(電子レンジ:2,000MHz 携帯電話:900MHz インディバアクティブ:0.449MHz)。
 
 
 
日本では、インディバ以外にも高周波温熱機(ラジオ波、RFなど)と謳われている機器があるようですが、この安全な周波数を用いて、特殊回路(国際特許取得)を経由させることにより、ジュール熱を発生させることができる機器は、インディバだけと言えます。電磁波を扱うのは、電波法により厳しく管理されており、インディバは必ず設置許可をとって管理してます。
 
 
 
インディバは、身体の表面のみならず深部まで容量の多いエネルギーを透過させ、各組織に安全なレベルのジュール熱を容易に発生させることができます。生きた細胞にしか反応しませんので、身体の中にボルトが埋まっていても使うことができます(ペースメーカーは禁忌となっています)。
 
 
 
温泉浴やサウナをはじめとする温熱療法は、古代から存在しております。最近では、岩盤浴、ゲルマニウムなど多数存在していますが、これらの温熱療法に比べると、「インディバ」は、一線を画したものと言えます。
 
 
 
それらの温熱療法の熱源は身体の外部にありますので、外部からの温熱療法です。温泉に入ると「芯から温まった」と感じるのですが、外部からの熱は体の深部まで浸透することはありません。皮膚の毛細血管に吸収された熱は、血流によって運搬されるだけであり、わずか数10分で体外に放散されます。だからこそ人間は、100度近くある熱いサウナを楽しむことができるのです(もしそのまま体内に熱が浸透したら大変なことになります)。
 
 
 
それに比べ、「インディバ」の最も優れた特徴は、電磁波と特殊回路によって実現できる「深部加熱」にあります。体内に発生したジュール熱(生体熱)は、血流や細胞間を介して全身に広がっていくのです。
 

イメージ図

 
ですから、各組織に加熱された温度は2,3時間後にピークを迎えることになり、その後、徐々に対外に放出されていきます。冷え症のひどい方は、お風呂やサウナに入っても出たとたんに冷めてしまうようです。
 
 
 
ですので、インディバを受けた後に、しばらく温かさが続くという体験は、とても感動されます。実際にインディバをすると、一時的に体温を3~5℃、血流の少ない部位では、7℃まであげることも可能というデータがあります。
 

インディバ社提供資料

 

3.インディバアクティブの特長

 
このインディバ独自の温熱作用(深部加温)が、身体に良い影響を及ぼし、日本では特にエステティック(美容)の分野で先行して使われてきました。その後、ヨーロッパではスポーツ分野で使用されるようになり、独自の発展をしてきました。現在、これらの技術の総称が「インディバアクティブ」と言われています。インディバとの違いですが、 
 
  • 運動療法と併用します。クライアントは、術者の指示に従い、身体を動かします。(アクティブモーション)。
  • 手技療法と併用します。従来のインディバでは、インディバでの施術が終わった後に、手技療法(オイルマッサージなど)を行うものが多いのですが、インディバアクティブでは、インディバをかけながらマッサージをしたり、また、術者の手を通してインディバの熱をクライアントに伝え、マッサージをするテクニック(ハンドレス)があります。
  • 非熱作用の活用します。周波数はそのままに、温熱をいれない程度の微弱電流を流すことで、ATPの産生が大幅に増加し、損傷回復を早める効果が期待されています。これにより外傷の初期から、施術することが可能となっております。
  • 機械が違います。インディバアクティブ用の機器は、医療認可を受けております。ですので、クリニックや治療院で、医療従事者の国家資格を持つもの、もしくはそれに準ずる資格をもったセラピストが使用しています。性能は、エステティック用と同じですが、画面に抵抗値や電流値が表示されるので、出力パワーの細かな調整が可能となっております。
 
 
まとめると、インディバアクティブは、深部加温効果、微弱電流刺激、独自のテクニックにより、スポーツ前後の故障の予防、疲労の早期回復、運動機能向上、疼痛の早期緩和、傷害の早期回復、リハビリテーションとして利用することができるのです。 
 
 
 
より、具体例を挙げますと
 

  • 打撲、捻挫、肉離れなどの急性外傷では、炎症を抑え、痛みの緩和が期待できる。
  • 従来の治療に比べて、治癒期間の短縮が期待できる
  • 筋肉の緊張がほぐれやすい
  • 関節の可動域が広がりやすい
  • 筋肉を早く温め、ウオーミングアップを効率よく行える
  • 運動直後のクーリングダウン時にも使用できる
  • 深部組織まで治療をすることができる(骨、靭帯、インナーマッスル)
  • リラクゼーションにも最適(温かく気持ちが良い)
  • 内臓の機能を調整することもできる
  • 早期の疲労回復が期待できる
  • 多くのスポーツ傷害に対応できる
  • 鍼灸、マッサージ、整体など他の療法と併用できる
  • 動きを伴った施術により、神経系への働きかけも期待できる
  • 筋肉痛の予防、筋肉痛の軽減を期待できる
  • 1日複数回、毎日施術をすることもできる。

1台の機械でこれら全てのことができてしまいます。スポーツ選手にとって、こんな有難い治療機器はないのではないでしょうか。スポーツ選手から「守り神」と言われる理由は、インディバアクティブの効果を知れば、「なるほど」と思うかもしれません。

 

インディバアクティブによる腰痛治療の動画です。

 

 

4.インディバアクティブとの出会い

 
私(渡邉航也)が、インディバと初めて出会ったのが2003年です。当時は、美波院長が勤めていた治療院で受けさせてもらったのが最初です。体が温かくなって気持ちいい機械があるよ、と勧められました。お腹を施術してもらったのですが、確かに内臓まで温かくなったような気がして、気持ちが良くていつの間にか眠っていました。
 
 
 
しかし、当時はエステとして使われていたものであり、説明もきちんと受けていなかったので、何がスゴいのかよくわからずという感じでした。
 
 
 
2009年にインディバが導入されていた治療院の院長となったため、勉強のためにエステのディプロマ(資格)を取得しました。この時に初めて、理論を知り、面白そうな機械だなと思いました。
 
 
 
また、治療スタッフの練習台として、インディバを受ける機会が増えて、インディバの良さを実感することができました。 2010年に、インディバアクティブ(当時はテカールという名称でした)の研修を受けて、鍼灸治療やマッサージ整体治療と併用して使うようになりました。
 
 
 
今までの治療実績を簡単に紹介させていただきますと、 温熱療法に関しては、冷え症の治療にとても効果があると感じました。
 
 
 
私が長い間マッサージを担当していた方で、身体の調子は良くなってきたのですが、冷えがなかなか改善しませんでした。鍼灸治療は遠慮気味だったので、インディバを勧めてみました。
 
 
 
大変気に入ってくれたので、長期間に渡って施術を続けて下さったのですが、冷え症がかなり改善し、そして胃腸の調子も大変よくなりました。マッサージでなかなかほぐれなかったところも、インディバをしてからは、ほぐれるようになってきて、身体の動きも変わってきました。
 
 
 
また、インナーマッスルをほぐしたい場合、私は長い鍼を使って直接インナーマッスルまで届かせていましたが、この治療は刺激が強く、苦手な方がおりました。インディバアクティブの深部加温の特徴を生かして、鍼治療が苦手な方にご提案をしております。
 
 
 
他にも筋肉痛の予防や筋肉痛の疼痛緩和にも使用します。例えば、フルマラソンを走った翌日などに、身体がつらいから何とかしてくれ、という時に使います。私の実感としては、マッサージや鍼だけよりも、インディバアクティブを併用した方が、効果が高いようです。
 
 
 
逆に、今度フルマラソンを走るのでダメージを最小限に抑えたいという方にも有効です。
 
 
 
先日、東京マラソンを初めて走る(フルマラソンの経験は有り)70代の男性が、2日前に来院して、「脚が張っていて完走できるか不安だ」ということで、インディバアクティブセラピーを施しました。1か月後に「気持ち良く走ることができました。もう少しでサブ4でした。」とうれしい報告を頂きました。
 
 
 
本来なら、練習の段階で、インディバアクティブをした結果、どのような反応があるか確認をすることが大事です。この記事を読んだ方は、練習で必ず試してから、本番に臨んでいただきたいと思います。
 
 
 
急性期(捻挫や打撲)は、なかなか治療する機会はないのですが、60代の女性で階段から落ちて打撲をしてしまい歩くのがツラいという方がおりました。
 
 
 
2週間後に海外に行く予定で何とかしてほしいということで、インディバアクティブをすすめました。本来は医者に行くのでしょうが、この方は普段から私の治療を受けておられ、整形外科で治療しても無理だと思う、というので治療をしました(レントゲンだけ受けてもらい骨折がないことは確認しました)。結果、無事海外に行くことができました。
 
 
 
このよう実績を目にしてきたので、シーベルズ大磯でもぜひインディバアクティブを使いたと思い、2013年11月に導入しました
 

5.身体を温めることの重要性

 
そもそも、身体を温めるとなぜ健康にいいのでしょうか?様々な説明があると思うのですが、最近、一つのキーワードが注目されています。それが、「HSP」です。ヒートショックプロテインと言います。その名の通り、「熱」というショックを与えると増える「タンパク」なので、このように命名されたようです。
 
 
 
この「HSP」は、様々なストレスや病気で傷ついたタンパクを修復して、元気な細胞にしてくれます。人間の身体は、水を除けば、ほとんどが「タンパク」でできています。病気になるということは、このタンパクが壊れているからといっても言い過ぎではないでしょう。体を温めて、HSPを増やし、壊れたタンパクを修復することで、健康を取り戻すということです。
 
 
 
HSPといえば、愛知医科大学の伊藤要子先生(バンダナ先生!)が有名で、一般向けに本を執筆されており、私も勉強させていただいております。HSPはお風呂で増やすことができるそうです。
 
 
 
しかし、インディバアクティブの凄さは、何度も書いておりますが、「身体の奥から細胞レベルで温めることができる」という点です。インディバアクティブの様々な効果は、深部加温によりHSPがいたるところで大量に増えているからではないかと思います。
 
 
 
残念ながら、インディバによるHSPの出現データはありません。また、深部加温については、長年、大学で研究されているのですが、データをとるのが難しく、エビデンス(証拠)はありませんでした。しかし、検査機械の進歩により、ようやくエビデンスがとれそうだとインディバ社から報告がありました。今後の研究に期待したいと思います。
 

6.マイルド加温療法

 
伊藤先生はHSPを増加させる「マイルド加温療法」を推奨されています。マイルドと名付けたのは、細胞は43℃以上で死滅するので、その43℃より少し低い温度、すなわち43℃よりマイルドな温度で加温するからということです。インディバで温めるのであれば、マイルド【深部】加温療法と言っていいかもしれません。 深部加温療法は、様々な病気に効果があり、その有効性が期待されています
 
例えば 、     

  • メタボリックシンドローム
  • シェーグレン症候群
  • 口腔内感染症
  • うつ病
  • 不妊
  • 精神的ストレス
  • 筋肉痛の予防
  • 冷え症
  • アンチエイジング
  • アルツハイマーの予防
  • ロコモティブシンドローム
  • 癌治療との併用
  • 婦人科疾患

などなど。

 
インディバによるマイルド深部加温療法でも期待できそうです。私は「鍼灸師」ですから、鍼灸と併用することで、相乗効果が起こりそうな予感がしますし、実際によい結果がでています。今後も研究していきたいと思っています。
 

7.HSPと筋肉痛

 
以前、患者さん向けのニュースレターでHSPと筋肉痛についての記事を書きました。こちらでも紹介させていただきます。
 
 
 
「筋肉痛は、運動後数時間から1~2日後に痛みが生じて、1週間程度で自然に消滅するパターンが多いと思います。筋肉痛については、以前からいろいろな研究が行われており、多くの論文が発表されておりますが、マッサージ、ストレッチング、アイシングのいずれに関しても効果がないという結果がほとんどです(効果を感じている人もいるのですが、エビデンスとしてはありません)。
 
 
 
そして、筋肉痛を顕著に軽減させるような「特効薬」的な薬品も食品も、いまだに見つかっていないのが現状です。ほっとけば治るということなのですが、しかしつらい筋肉痛は少しでも早くおさらばしたいですよね。私もフルマラソンを走った後の筋肉痛を経験しているのでよくわかります。
 
 
 
しかし、筋肉痛を和らげる方法として、最近にわかに注目を集めている方法があります。それは「筋肉を温める」ことです。それも運動の直前ではなく、運動の前日に温めるのです。筋肉を温めることがなぜ、筋肉痛や筋損傷の軽減や予防に役立つと考えられるようになったのでしょうか?その鍵は、先ほど紹介した「ヒートショックプロテイン(HSP)」という物質にあります。
 
 
 
熱ショックタンパク質は、生理的ストレッサーによってその発現が高まるタンパク質です。発見されたときに、熱に対する反応が非常に高く出ていたため熱ショックタンパク質と呼ばれましたが、身体運動や活性酸素などによっても発現が高まるとされています。また、タンパク質の凝固を防いだり筋損傷を和らげたりと、広範囲にわたる適応を示しています。
 
 
 
ある実験の結果、非常にきつい運動する2,3日前に筋温を上げておくことによって筋力、関節可動域、筋肉痛に関しては明らかに抑制されることが分かりました。筋温を上げておくことによって、HSPが出現し、運動による筋損傷の刺激が減弱されたという可能性が考えられます。
 
 
 
もしこれを応用するならば、例えば試合やトレーニングの2、3日前に42度くらいの熱いお風呂に、ゆっくりと汗が吹き出るくらいまで入って筋肉を温めておくことによって、筋損傷や筋肉痛がいくぶん軽減できる可能性があります。
 
 
 
プロの選手には身体を壊したときに温泉に行って療養する人がいるように、温めることのメリットをアスリートは経験的に知っていて、昔からそれをやってきています。筋肉を温めるということは、筋肉にとってそれなりにプラスの効果があることが、経験的には分かっていたのですが、HSPの発見によって、科学的に説明できるようになりました。
 
 
 シーベルズ大磯では、筋肉を温める方法として「インディバアクティブ」を使用します。インディバは、筋肉の深部に熱を発生させますので、お風呂やサウナで温めるよりもHSPの発現がより期待できます。運動前後にインディバで筋肉を温めてみてはいかがでしょうか?翌日以降のつらい筋肉痛が楽になると思いますよ。こういった効果が実感できるからこそ、ハードな運動をするアスリートから絶大な信頼が置かれているのだと思います。」
 

8.こんな方にインディバアクティブをおすすめします

インディバアクティブ セラピーには、多くの可能性が秘めています。シーベルズ大磯では、特に以下のような方々にお勧めしております。

  • メタボや糖尿病予備軍)を解消したい方
  • 妊娠を望んでいる方
  • トップアスリートの方(激しいトレーニングをされる方)
  • 更年期を迎える女性
  • 冷え症の方(温活)
  • 婦人科疾患でお悩みの方
  • アンチエイジングを希望される方
  • 骨折、打撲、捻挫を早く治したい方
  • ストレスが多い方
  • 頑固なコリ、痛みがある方
  • 男性用フェイシャルトリートメントに興味ある方
 
神奈川県西部では、インディバを導入されているサロン、エステ、治療院はありますが、最新のインディバアクティブ用の機器を導入して、インディバアクティブ セラピーを実践してい施設は、まだ数軒しかありません。ぜひ一度、インディバアクティブ セラピーをお試しくださいませ。
 

9.関連リンク

 
古い記事もあります。「テカール」は「インディバアクティブ」のことです。
 

〇スポーツ報知

【体操】12年ぶり金メダルへ、バルサも愛用する温熱治療機器を今季から導入

 

〇リオ五輪

インディバ・アクティブを受けた水泳6選手、リオ五輪に選出

 

〇ツール・ド・フランス2016新城幸也インタビュー

高周波温熱治療機器テカール(現インディバ)を使用して怪我の治癒に専念する

 

〇メッシのインスタグラム こちら

 

〇インディバ・アクティブ ニュース

武豊騎手が来社しました

 

〇男子ゴルフ 武藤俊憲プロ

インディバアクティブ治療で回復した記事

 

〇スポニチ

負け知らず”俊輔 王者撃破の「切り札」だ!

 

 

〇ニッカンスポーツ

仙台にバルサ、ミランも使う高性能治療器

 

 

〇中野喜文マッサーの欧州活動13年

危機に陥ったディルーカを救った施術

 

〇世界水泳バルセロナ

「インディバ・アクティブ」が活躍! 運営委員会と契約

 

〇モデルの道端カレンさんのブログ

インディバ気持ちいいし、良い!!

 

〇井岡一翔オフィシャルブログ

久しぶりに、、、

 

〇井岡ジムブログ

会長、、

 

 

 

腰痛

0.目次

 

  1. はじめに
  2. ためしてガッテン
  3. 腰痛の原因は「脳」!?
  4. もう一つの腰痛の原因
  5. 腰痛と股関節
  6. シーベルズ大磯の腰痛治療

 

1.はじめに

 
私が一番多く治療をした症状は、「腰痛」でしょう。腰痛は、国民の8割が一度は経験するといわれている国民病です。これだけ医学が進歩しているのに、腰痛の人は減るどころか、増えているような気がしてなりません。しかし、私の治療における腰痛の改善率は、自分で言うのも何ですが、なかなか良いと思います。なぜ、医者が苦労している腰痛を、私のような鍼灸マッサージ師が良い結果をだすことができるのでしょうか。 
 
 

2.ためしてガッテン

 
この番組をご覧になられている方は多いのではないでしょうか。2012年の11月に腰痛が特集されていましたが、なかなかインパクトのある回でした。それは、「腰痛の85%が原因不明」という事実を医者が伝えていたからです。腰痛の主犯と考えられていた椎間板ヘルニアはたったの5%程度で、その他画像で診断できる圧迫骨折など(脊柱管狭さく症も含む)が9%程度、およそ1%が腫瘍(ガン)など症状が深刻なものだそうです。
 
 
 
整形外科で「軽いヘルニアです」と診断された人が多いと思いますが、実はそれは腰痛の真の原因ではなく、本当は原因不明なのかもしれないと国民的番組で発表したのです。
 
 
 
このようなことは以前から知られておりましたが、これは整形外科の常識を覆すようなものですから、まだ一般的ではないかもしれません。しかし、整形外科が行っている現在の治療方法(低周波、ホットパック、牽引、湿布など)では、腰痛は一向に改善していない事実があるのも確かです。
 

3.腰痛の原因は「脳」!?

 
ためしてガッテンでは、原因不明の正体を「脳(ストレス)」であると紹介していました。原因不明の腰痛患者の脳血流量を調べところ、7割の人が健康な人に比べて血流量が低下していた(脳の活動が低下)ということが分かったのだそうです。特に活動が低下しているのは、脳の「側座核(そくざかく)」という部分で、ここの働きは痛み信号が脳に届くと、鎮痛物質を働かせます。これによって脳は大きな痛みを自動的に抑えていたのです。
 
 
 
ところが慢性的なストレスを受けると、側座核の働きが低下し、鎮痛物質に命令がいかないので、痛みが抑えられず、激痛を感じてしまうのです。ストレスが痛みの原因を作るのではなく、小さい痛みを強めて激痛を生み出すことが分かってきたということです。
 
 
 
番組では、寝たきりになるほどの腰痛があった60代の主婦が、家事ができるまでに回復した症例をあげていましたが、おもしろいことに、回復したきっかけは、「子犬を飼った」ことでした。子犬にエサを与えたり、世話をしたりすることで、痛みを考えることが減り、それがストレスを軽減させ、側座核が再び活性化したことで、脳の鎮痛システムが再び動きだしたのではないかと推測されていました。
 
 
 
側座核は、快楽と強く関連する場所なので、自分の好きな食べ物や音楽、においなどを積極的に取り入れることで、働きがよくなるそうです。ですから、腰が痛いから、家に閉じこもって痛みに耐えるのではなく、出来る限り自分の好きなことをしたり、考えたりすることが、腰痛の改善になりますよ、ということで番組が終了しました。
 
 
 
ストレスが腰痛を増幅させることは、東洋医学の世界では大昔から分かっていましたが、最新の脳科学でストレスと痛みの関係を説明できるようになったというのは大きな進歩だと思います。
 

4.もう一つの腰痛の原因

 
腰痛の原因で、ストレス以外に大事なことが抜けていると私は思います。それは「筋肉(細かく言うと筋膜という表現になりますが、ここでは全て筋肉とします)」です。
 
 
 
ためしてガッテンでは、「『筋肉のコリ』などは、明確な原因として特定できないために、原因不明の85%に含まれている」と紹介されていました。
 
 
 
しかし、私は腰痛の原因を、「筋肉のコリ+ストレス」と仮定して治療しており、成果をあげております。筋肉が凝ると血流が悪くなり、痛みを出します。筋肉が凝る原因の多くは使いすぎですが、転倒や打撲をして筋肉が急に引っ張られたりぶつけたりした時の後遺症ということもあります。私が「使いすぎが原因です」というと、多くの人が「そんなに動いていないのに」と答えます。これは、使いすぎ=積極的に動く、ということを想像しているからです。この場合の使うというのは、体を支えるということです。
 
 
 
 
例えば、椅子に座っているという姿勢でも筋肉を使っています。筋肉を使わなければ座れません。その上、姿勢が悪いとなるとその姿勢を支える為にたくさんの筋肉が使われます。この時の筋肉は、伸び縮みしないで固定された状態で力を出しています。筋肉は伸縮することで、筋肉の中の血管がポンプのような状態となり、血流をよくしているのですが、固定された状態ですと、血流も悪くなり、すぐに疲労してしまうのです。ですので、不良姿勢+長時間の同じ姿勢により体を支えるために筋肉を使い続けていることが筋肉のコリの大きな原因なのです。
 
 
 
また、ストレスと自律神経の関係はよく知られています。ストレスが高まると、自律神経の交感神経が高まり、血管が収縮しますので、血流が悪くなります。筋肉にコリがあるところは、元来血流が悪いのですが、そこにストレスで血管が収縮して細くなると、さらに血流が悪くなり痛みを出すということです。現代社会では、体は動かないで、脳ばかり使うようになっていますから、積極的に自ら対策を打たないといけないと思います。自分の体は自分で守らなければなりません。
 

5.腰痛と股関節

 
2012年の2月ためしてガッテンでは変形性股関節症について放送されていました。痛みがでる場所は、股関節とは限らず腰や膝や足などにでるので、腰痛の真の原因は股関節の場合があるということでした。
 
 
 
対応策としては、負担がかかりやすい場所なので姿勢を良くしましょう、ということと、貧乏ゆすりをすると減った股関節の軟骨が再生される可能性があるとのことでした。貧乏ゆすりの効果は私も初めて聞きました。
 
 
 
股関節の軟骨も大切なのですが、やはりここでも重要なのが、「筋肉」です。私の指圧を受けた方は分かると思うのですが、私は腰痛持ちの方には必ず、股関節(お尻)の筋肉をしっかりほぐします。皆さん、「そんなところも凝っているのですね~」と顔をしかめます。それだけ股関節の筋肉は凝っている人が多いのです。腰と股関節は非常に密接に関係があるので、腰痛の治療には欠かすことができません。
 
 

6.シーベルズ大磯の腰痛治療

 
鍼治療は、筋肉を緩める効果がありますし、また脳内から鎮痛物質を出すことが分かっています。指圧マッサージでは、硬くなった筋肉を揉みほぐして柔らかくしますし、リラクゼーション効果も期待できます。整体(活法)では、患者自身に動いてもらいながら、腰だけでなく身体全体の筋肉バランスや動きの連動を整えていきます。
 
 
 
そして、運動指導です。具体的な体操を指導することもありますが、基本どんどん動いて下さいといっています。ただし、痛みのでない範囲でというのが条件です。運動中に痛い、もしくは運動直後か翌日に痛みがでる場合は、やりすぎかやり方が悪いかで筋肉に負担がかかりすぎています。
 
 
 
腰痛には運動がよいからといって、つい頑張りすぎてしまうのです。運動中は一時的に血流がよくなるので、痛みが楽になるのでついやり過ぎてしまうのですが、その反動で痛みが後に出てきます。これを我慢して繰り返していると、だんだんと痛みを感じなくなってしまうのです。そうなるといつの日か、ドーンと強い痛みが来てしまうこともあります。痛みは、危険信号であるということを忘れないで、楽しく体を動かしてもらいたいものです。
 
 
 
自分の体は自分で守ると言いましたが、それは自分だけで解決するということではありません。それができればベストですが、専門家と一緒に腰痛の改善を模索するほうが、良い場合も多々あります。しかし、その専門家を見つけるのが難しかったりするのですが・・・。腰痛は確かに簡単ではありませんが、多くの人が少しでも改善されるように臨床と研究を繰り返す毎日です。
2015年12月8日 | カテゴリー :